DAMDAM

Conversations with

Daisuke Matsushima

BY ジゼル・ゴー

Photographed by June Kim

パートナーであるフィリップと私が西原の近所でいくつか常連とする場所を紹介すると:毎週のピラティス後に立ち寄る元ロックバンドメンバーがシェフとして営んでいる和風イタリアンのレストラン、友人と待ち合わせてディナーを食べるフレンチビストロ、先月ポップアップも開催した毎週のように通うカフェ、そしてもちろん、ホームインスピレーションを得るために度々訪れるインテリアショップBullpenもその中に含まれている。Bullpenは私たちが大好きなインテリアや職人技が施された小物をストックしていて ー ジオメトリックな形をしたアーストーンの手作り陶器や、シックなシルエットを持つミッドセンチュリーモダン風の木材家具、空間を引き締めてくれるパッと目を引くライトなどが揃っている。これら全てはファウンダーの松島大介さんによるキュレーションで、そんなテイストメーカーである彼と先週末ゴールデンアワーの時間にお邪魔して彼のストーリーを聞いた。

こんにちは、大介さん!DAMDAMのために自己紹介をしてくれますか?

東京で生まれ育ち、15歳の時にポートランドへ行く決心をしました。結構気まぐれな選択肢だったので向こうに知り合いもいなかったのですが、海外からの学生を受け入れてくれる学校がありそちらに進学できました。7年間ポートランドにいて21歳のころ東京へ戻ってきました。何をすれば良いのかわからなくて、映像の勉強をしていたのでカメラマンの仕事に就きました。旅行ができるお金を稼げる仕事なら何でもやっていました。

25歳の時にまた日本を離れて1年間世界中を旅しました。中米と南米に渡りブラジルで何ヶ月か仕事をしていたころ、ちょうど2011年の東日本大震災が起き、帰国してから東北へ手助けに向かいました。

そこから自分の人生で何がしたいんだろうと考えはじめました。ポートランドにいた頃はコーヒーショップに行って色んな人と出会っていた記憶があります。毎日特に理由もなく訪れては友達を作ったり。東北にいた頃も、世界中からボランティアに来ていた人々と友達になっていましたね。そこで感じたのは、日本ではこのような人と人の間の関わりが欠けているなという気持ちでした。人が集まってコーヒーを一杯飲みながらお互い話せる場所がないと感じ、そのような空間を作りたいと思いました。

お店は職人技が施された小物やシックな手作り木材家具で彩られている。

「ここに置いてあるものには全部ストーリーがあって、誰が作ったのかどこで購入したのか説明出来ます。自分たちが愛着を持っていないものは一つもないです。」

パドラーズコーヒーの環境もすごく好きです。どうやってあのような雰囲気の空間を作り出すことができたんですか?

パートナーのタケと構造を考えている時に、僕たちの部屋のような空間を作りたいと思いました。家に友達が訪れていつでも歓迎されるような雰囲気の中、コーヒーを一杯飲みながら良い音楽が聞けるそんな場所ですね。僕たちが本当に好きなもので詰めた部屋を作り出したかったんです。特にここに置いてあるものには全部ストーリーがあって、誰が作ったのかどこで購入したのか説明出来ます。自分たちが愛着を持っていないものは一つもないです。僕にとってコーヒーショップもBullpenも結局同じ価値観を持って運営しているんです。

ではインテリアショップBullpenのコンセプトは何ですか?

ショップの名前通り ー Bullpen ー がまさに店のコンセプトです。野球でブールペンはピッチャーが球技場に出る前にウォーミングアップをする場所です。ピッチャーとキャッチャーが試合に出る前色々と試してみる場でもあります。家具屋を始めたいと思った理由は、良いものを作っている友人やカッコ良いものを製作している職人さんを知っていて、彼らが新しいことにチャレンジできる場を提供したいと思ったからです。

例えばこのソファーは愛知県にいる祐介と言う方と共同で制作しました。インスタグラムで彼を見つけ、作るものがすごくカッコ良いと思ったので会ってみたかったんです。DMして僕のアイデアを共有して彼のスタジオを訪れました。彼が作る木材のランプを一つ購入して、パドラーズでポップアップを開こうと思いました。あと、彼が作るものをそのまま購入するのではなく、作品の高さを調整したり木材の種類を変えたりする方向性も提案しました。


暖かく多岐にわたる家具や陶器、リネンなどがBullpenを訪れる来客を迎えてくれる。

「野球でブールペンはピッチャーが球技場に出る前にウォーミングアップをする場所です。ピッチャーとキャッチャーが試合に出る前色々と試してみる場でもあります。家具屋を始めたいと思った理由は、良いものを作っている友人やカッコ良いものを製作している職人さんを知っていて、彼らが新しいことにチャレンジできる場を提供したいと思ったからです。」

じゃあ、もっとコラボレーションのような形だったんですね?

そうですね。もっと良いものに仕上がるように提案をしました。

また、スウェーデンにいるFanny Roos WaldermassonというセラミックアーティストをSNSで見つけた時は、ロンドンで個別で開かれるセラミックマーケットでポップアップを構えていると知り、実物を見にロンドンまで行きました。そこで彼女の作品にすごく惹かれましたね。Bullpenにすでに置いてあるものよりもっと自由で多様な感じがあり、このような形をした品を探していたのでぜひ持って来たかったですね。

すごく特徴的なビジュアルテイストがあって、それが店のキュレーションにも良く表れていると思います。ご自身のスタイルを説明するとしたら?

「不完全」と言う言葉が好きです。そしてユニークさがあるものがすごく好きです。多くの日本の職人さんは完璧なものを作ろうとします。でも僕は欠点があることの醍醐味やキャラクターに興味を持っていて、不完全のものだけが持つ美しさがあると思っています。

ポートランドにいる時は職人技の良さがわかる人々やモノに囲まれていました。だから大量生産された製品にお金を使うよりかは、自分の友人の作品やお店、そしてサポートしたいアーティストの作品を購入したいと思います。ずっとアーティストを支援したり彼らの作品とストーリーを聞き世界に伝える義務が自分にはあると感じたので。僕は彼らとお客さんを繋ぐ仲介者ですね。

Bullpenチームの皆さんと過ごす時間(また、買わざるを得なかった虹色のセラミックも!)

「僕たちが売っているモノって強いて言えば必要なものではないですよね。でも時には必要性がないものが一番価値のあるものだったりするじゃないですか。僕にとっては、自分が大好きで自分の家にこのものが置いてあって落ち着くのであれば ー 変な話、自分の人生にとって必需性がないものでも幸せにしてくれるから必要なんだと思います。」

大介さんのお店のコンセプトは国内でも変わっている方だと思いますか?

そうですね、かなり独特だと思います。ここにある品は全て職人から直接購入するか、この店を通してしか手に入れることが出来ません。他の場所には基本置いていないですね。僕たちが知っている職人さんたちなので、この店全体が彼らとの関係を基盤に形成されていますから。ここに来ることによって皆さんと来客の方々と共有する楽しみがあるんです。

大体皆さん値段が高いとおっしゃるんですけど、僕はモノじゃなくて価値を提供していると言いたいですね。良いものを見てそれに共感できる人は作品を買う。すでに東京はモノで溢れかえっていて、欲しいものはサイトでワンクリックで買える時代ですよね。

僕たちが売っているモノって強いて言えば必要なものではないですよね。でも時には必要性がないものが一番価値のあるものだったりするじゃないですか。僕にとっては、自分が大好きで自分の家にこのものが置いてあって落ち着くのであれば ー 変な話、自分の人生にとって必需性がないものでも幸せにしてくれるから必要なんだと思います。

このお店を動かしているのは値段じゃなくて、自分が信じているもの、そして職人さんが信じている価値をを支援し広めること、そしてそれを近所の方々や人々と共有することなんです。

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